歴史と伝統の絹織り工場

秩父は、古代より養蚕と機織が伝承され、以来、脈々と引き継がれてまいりました。秩父銘仙は、歴史と伝統が結実した関東を代表する絹織物です。「ほぐし捺染」と「ほぐし織り」技法による先染めの平絹生地でございます。弊社は絹織り布の専用工房で、①秩父銘仙(絹)②秩父紬(絹)③秩父夜祭りお揃い紬(絹)④絹の裂き織り⑤絹の太織り⑥絹まわた布がございます。

*コロナ禍、工房と出張所への見学やワークショップは休止中でございます。

畠山重忠が壮健したと伝わる上三沢の八幡大神社は鹿島神宮を向いて鎮座しています。

千年古木

初代が生まれ育ちました玉川織物⇒詳細

和同が発見される数百年前から、秩父に土着した苗字逸見氏は、古代以来の鉱山鍛冶師で、甲州の在名甲斐源氏逸見氏とは別流で無関係と伝わりおります。

初代逸見忠重は1927年に玉川織物から独立して、逸見忠織物を設立。写真左は、現在、二代目の逸見織物工房です。宇野千代さんの後ろに立っておりますのが、初代の玉川忠重でございます。弊社の織り布を洗練させるため、宇野さんたちとよく海外へ勉強に出かけていました。工場の庭には、宇野千代さんの句碑や、秋篠宮さまの、ご訪問記念の御松がございます。

工房内

代々、秩父銘仙の名工中の名工さんたちから、確かな技術と豊富な経験を、脈々と引き継いでまいりました。

弊社のスタッフは、皆が、多能職でございまして、織りの全ての工程を、ひとりひとりがこなせる熟練工でございます。こうすることで、銘仙工場が、わたくしども一軒となって数十年もの間、秩父の絹織りの歴史と伝統を絶やさず、紡いでくることができました。お支えと励ましを頂きました皆様に、心よりの感謝とお礼を申し上げます。

①捺染前 ②捺染後 ③織りあがり後 ④整理あがり後と、厳しい品質管理のもと、弊社の絹布は出荷されてお客様のもとにお届けしています。厳しい品質検査を実施することで高品質を維持しています。

絹織り仕事は、畑作業に通じるところが大でございます。■写真右は娘と芋を掘ってます。荏胡麻(エゴマ)なんかもたくさん作って、塩漬けにして保存したものです。春は山椒を摘みます。■ 写真左はコースター用の糸を手織り織機にかけて、糸を一本一本、手で結んでいます(手つなぎ)。二人の作業の速いこと。あっという間に糸つなぎは終了。昔は、夜(よ)つなぎと言って、毎日、晩御飯を食べたら、ひとり1反(1600本~2400本)の糸をつないで寝たそうです。遊びたいし、早く寝たいので、みんな糸繋ぎが上達したそうです。20年前までは、年に2千反以上の秩父銘仙を出荷してましたので、それはそれは大変でした。真夏の日も、凍える冬の日も、織機の音を響かせながら・・・

手織機(ワークショップ)ゾーンでは、絹の裂き織り、絹の太織りなどが織られています。

絹裂き織り

絹裂き織り

絹太織り

絹太織りのショルダーバッグ

ワークショップ・コースター

手織り・ワークショップのゾーン

もうすぐ創業100年。あと少し、頑張りますので、皆様、よろしくお願いいたします。